津田沼IVFクリニック院長のブログ

有益な情報のご提供を心がけています!

禁煙・卒煙をお勧めいたします。

赤ちゃんをご希望される方は、禁煙をお勧め致します。
 
・・・女性はもちろん男性も、喫煙は不妊・流産の原因になります!!・・・
 
 
タバコには約40種類の発がん性物質と、約4000種類の化学物質(このうち200種類以上は有害物質)が含まれていて、卵子精子の異常を引き起こすことがわかっています。
 
 精子が受けるタバコの影響
喫煙により血液中に一酸化炭素が入ります。一酸化炭素は酸素の約200倍もヘモグロビンと結びつきやすいため、血液の酸素運搬機能が阻害され、各器官や細胞は酸欠状態となり十分な機能を果たせなくなります。その影響は精子に出やすく、頭の小さい精子が多い・非喫煙者に比較して精子数が10~20%減少するなどの造精能力の低下、流産や胎児の先天奇形・発育異常の危険性の増加などが見られます。
更に、精子細胞のDNAの遺伝情報に「永久的な」変化をもたらす突然変異を起こす、という報告もあります。すなわち、喫煙男性は将来のパートナーと出会う前から子供に悪影響を与える可能性があるのです
とは言え、喫煙の過去は消し去ることはできません。今日射精される精子は約3ヶ月前に作られたものですので、奥様の妊娠をご希望されるご主人は、最低でも3ヶ月前には禁煙をしましょう。
 
 喫煙の有害性(男性または女性が喫煙者)
1.体外受精の成功率を半分に低下させる
2.顕微授精の受精率を低下させる
3.卵子の透明帯を厚くし、受精障害や孵化障害の原因となる可能性がある
3.子宮外妊娠のリスクを高める
4.ピックアップ障害、排卵機能の低下、胚の着床を妨害するなどの生殖機能を低下させる
5.女性ホルモン分泌能力を低下させる
6.卵子の老化と質の低下、遺伝子異常を誘発し、妊娠率の低下、流産率の増加を引き起こす
7.早い閉経
8.ホルモン剤による血栓症のリスクの増大
9.両親が喫煙者の女性は流産しやすい
10.妊娠中の喫煙は、男児の将来の不妊(乏精子症)を招きやすくする
11.妊娠前・中の女性の喫煙は、女児の生殖能力を低下させる
12.乳幼児突然死症候群の発症率の増加
13.低出生体重児や早産、周産期死亡のリスクの上昇
14.その他
 
 如何でしょうか。タバコの有害性、怖さをご理解いただけましたでしょうか?
 喫煙の影響がずっと体内に残ること、子供ができにくいこと、子供の発育などに影響するばかりかその子供も将来不妊症に悩む可能性があること、自分が不妊症に悩んでいる原因がもしかしたら自分の両親の喫煙かもしれないこと・・・。
 私には、肝試しよりもジェットコースターよりも怖いと感じられました。
 すぐに禁煙・卒煙しましょう。
 
 もう一つショッキングな事象をお伝えします。
 
 
 
 本日までに妊娠された方は、817組(体外受精360組、人工授精174組)です。
 卒業証書は603枚発行され、卒業生は1206名となりました。